津軽三三爺譚

津軽の昔コ聞でけへ。

第7話:泡になって解けた雪娘

泡になって解けた雪娘.mp3泡になって解けた雪娘.mp3 - Google ドライブ 昔、爺さまと婆さまとあった。二人の間には子どもがなかったので、寂しい暮らしをしていた。 ある吹雪の晩のことであった。外のひどい吹雪の風の音に混じって、戸口の所で子どもの泣く…

第6話:ぼさまと蛸

ぼさまと蛸ぼさまと蛸.mp3 - Google ドライブ 昔、目の見えないぼさまが、三味線を一つ抱え、杖つっぱって峠道をのぼった。麓でぼさまは、 「日のあるうちに峠を越えられないで、山中で泊まるようなことになれば、命が危ない。もう暮れも近いから明日の朝に…

第5話:とんびの婿入り

◆とんびの婿入り.mp3◆とんびの婿入り.mp3 - Google ドライブ 昔、まだ若い後家様があった。夫が死んでから、寂しくてたまらない。ある天気のいい日、裏に出て空を眺めると、とんびが「ヒョロロー」と輪を描きながら啼いている。 「ああ、とんびでもいいか…

第4話:鬼の子デク

◆鬼の子デク.mp3◆鬼の子デク.mp3 - Google ドライブ むかし、ある所に夫婦の百姓が住んでいた。ある日二人で畠に出て働いていると、急につむじ風が吹いてきて、妻を巻き上げて、遠くの方へ連れて行ってしまった。 どかりと落とされたところは、どこの何と…

第3話:蚤と虱のできたわけ

◆蚤と虱のできたわけ.mp3◆蚤と虱のできたわけ.mp3 - Google ドライブ 親父が死んで、女房と子供と二人、小屋に入って暮らしていた。山ガラガラと鳴らしてきた鬼が、掛けむしろをべろっとはいで、 「おっかあ」 と言った。おっかあは、 「あれま、怖いこと…

第2話:びきのつぶれた話

◆びぎのつぶれた話.mp3◆びぎのつぶれた話.mp3 - Google ドライブ 昔むかし、あるところに猿と蛙がいた。 正月になったら、餅を食いたくて仕方なかったので、猿は蛙のところへ行った。 「蛙、蛙、餅を食いたくないか」 猿が言うと、 「うん食いたい」 …

第1話:尻尾の釣

◆尻尾の釣.mp3 - Google ドライブ むかし、猿と川うそが住んでいた。川うそが、毎日魚をとって食うのをみて、さるはうらやましくて堪らない。ある日、猿が川うそに向かって、 「どへば、そっただに、魚とるに好いば」ときいた。川うそは、 「あの川さシガマ…

ただいま準備中

ただいま準備中です。8月デビューの予定です。◆いずぃなり◆